メトロポリス・ヘイスティングス・ネーミングゲーム (metropolis-hastings-naming-game)

集合的予測符号化が出てくるきっかけになったロボット実験。「ネーミングゲーム」は複数のロボットがルールに従って物に名前をつけ合うプロトコルを指す。

手順(vAOfyd2rT2U):

  • ロボット2体に果物画像(Fruits360、10種類2000枚)を読み込ませ、教師なしクラスタリングで各自カテゴリー分けさせる
  • やり取りがないとラベル(名前)は各自バラバラで一致しない
  • 一方が新しい画像に自分のラベルを提案し、相手はメトロポリス・ヘイスティングス法に従って受け入れ/拒否を確率的に判断する。提案が自分の分類をよりうまく説明するなら受け入れる
  • 繰り返すとラベルが綺麗に揃う。「全部受け入れる」条件では表面上は揃っても各自の分類が崩れる

メトロポリス・ヘイスティングス法はマルコフ連鎖モンテカルロ法の一種で、背景には人の思考を ベイズ推定とみなす仮説がある。色のついた曖昧な丸を2人の被験者に分類させる人間実験でも、受け入れ/拒否の確率がこのシミュレーションとよく一致した。

子どもが「ワンワン」を覚える過程に喩えられる。説明できるのは名詞(呼び名)の一致までで、文法は射程外。第3回では 記号接地問題の「感覚入力+カテゴリー化」を満たす例として、第4回では科学の査読の受理/却下と同じ構造(cpc-model-of-science)として再登場する。