記号接地問題 (symbol-grounding-problem)

記号が現実世界に接地していない、という問題。ハーナッドが1990年に提起した。「接地」は地面につく意。YouTube 自動字幕では同音の「設置」と誤認識されやすく、aliases の「記号設置問題」はその表記揺れ対策として保持している。

当時主流の記号的 AI(シンボリック AI、Prolog などの論理推論)は、「ミート⊂フード」「ビーフ⊂ミート」から「ビーフ⊂フード」と三段論法で推論できる。だが ABC が何を意味するか分からなくても記号操作だけで推論が成立してしまう。記号が世界と接続せず宙に浮いている点が 中国語の部屋と同じ問題になる。

ハーナッドは接地の鍵を「感覚入力」と「カテゴリー化」の2つとした。現実の情報を取り込み、共通項でグループ化する。第1回の 名付けゲームやクラスタリングを行う機械学習はこの条件を満たす。問題は「記号がどう意味を持つか=記号がどう創発するか」(記号創発問題)へと移り、記号創発システム論が扱う。

LLM はテキスト(記号)だけを学ぶが、その言語は人間の名付けの産物であり世界を反映する。LLM は人間の言語を介して世界に接地している、という見方が CPCの立場として示される。