おばあちゃん仮説 (grandmother-hypothesis)

繁殖を終えた後も長く生きる祖母世代が、孫の世話などを通じて集団に貢献し、その長寿が進化的に選択されたとする仮説。1960年代から知られる。

s5wDD_cqU14小林武彦が、ヒト固有の老い(繁殖後も生きる期間)の説明として紹介する。繁殖後も生きるメスがいる動物は、調べた51種のうちシャチ・ゴンドウクジラ・ヒトだけ。陸の哺乳類ではヒトのみ。チンパンジーやゴリラは生涯子を産み、老後がない。

小林はヒトが毛を失った「裸の猿」となり、子育てに集団の手が必要になった点を背景に置く。年長者(祖母・祖父)は知識と利他性で集団を支え、年長者を抱える集団が栄える正のスパイラルでヒトの寿命だけが延びたと説明する。老いの意味を 利己から利他への変化に求める論の土台。