ゲノム損傷と老化 (genome-instability-aging-theory)

DNA(ゲノム)の損傷が蓄積することが老化と寿命の主因だとする説。s5wDD_cqU14小林武彦が死のメカニズムとして提示する。

2つの証拠を挙げる。

  • 医学的証拠: 早老症。ウェルナー症候群、コケイン症候群、ブルーム症候群、色素性乾皮症、ロスモンド・トムソン症候群、プロジェリア、ダウン症の7種で、多くがDNA修復遺伝子の変異により老化が加速する。ウェルナー症候群は平均死亡年齢が約50歳
  • 生物学的証拠: 哺乳類の寿命とDNA変異の起こりやすさが逆相関する(Nature 掲載論文)。ヒトは1年に細胞あたり約60か所・寿命80年超、ハツカネズミは約800か所・寿命2年。DNAが壊れにくい生物ほど長寿

小林は長寿動物(ハダカデバネズミなど)のDNA修復遺伝子をマウスに移植し、寿命決定遺伝子を探る研究を進める。癌や認知症もDNA損傷と関わるため、健康寿命の延伸につながると期待する。死の起源を ゲノムの崩壊に置く小林の論の現代版の裏づけにあたる。