【Obsidian】第二の脳を作る究極のノート術「ダグネシステム」(テンプレート配布/GitHub)

YouTube で視聴

概要

obsidian で「第二の脳」を育てる自作ノート術ダグネシステムを、対話形式で解説する。狙いは過去の思考を改変せず時系列で残すこと。ルールはたった2つ。①編集制限:新規ノートは寝る前までしか編集できず以後は変更も削除も禁止(記憶が捏造される就寝前に書き切る)。②分類禁止:階層フォルダで分類せず、ファイルは年月ディレクトリに置きタグはアクセス用の道標に徹する。結果、新→古へしかリンクしない有向非巡回グラフ(DAG)が自然に形成される。後半は Dataview・ローカルグラフ・Smart Connections など振り返り機能を頻度順に紹介する。

要点

  • ねらいは思考の変遷を改変なく時系列で保存すること。従来の日記や「日記ノートから知識ノートを分離する」方式は、書き換えや分類判断で破綻したため放棄した
  • 編集制限ルール:新規ノートは寝る前までしか編集できず、以後は変更も削除も不可。記憶が鮮明なうちに書き切るのが狙いで、Obsidian の「新規ノートをリーディングビュー既定」設定で擬似的に実現する
  • 就寝前までとするのは、脳が睡眠中にシナプスを刈り込み記憶を整理・一部捏造するため。鮮明な間に記録すべきという理屈
  • 分類禁止ルール:階層フォルダで分類しない。ファイルは年月の時系列ディレクトリに格納し、タグはプロパティに置いて分類ではなくアクセスの道標として使う。これで「どこに置くか迷う/再整理が必要」問題が消える
  • 例外としてプロパティのタグは後から編集可。本文中に書いたタグは編集制限の対象。ファイル名のリネームは自由
  • 2ルールの帰結として、新しいノートから古いノートへしかリンクできない時系列の有向非巡回グラフ(DAG)が自動形成される。これを「ダグネシステム」と命名
  • 振り返りは頻度順に、直近90日のノート一覧(Dataview)、ローカルグラフ、AI類似ノート検索の Smart Connections、タグフォルダ、フローティングサーチ等。締め切り効果でその日に書き切る習慣がつく

構造化サマリ

自作に至る経緯

投稿者は思考の変遷を全て記録したくて Obsidian を始め、まず日記を書いた。だが線形の日記は一つの物事に対する考えの変化を追いにくく、検索性も悪い。次に「日記ノートから普遍的な知識ノートを分離し、時系列の日記を起点にネットワーク構造へリンクする」方式(ツェッテルカステン的)を試したが、より良いものを目指して過去のノートを書き換えてしまい、「劣化Wikipedia」を作りがちになった。日記と知識の境界の判断も難しく破綻した。そこでルールを2つに絞った、よりシンプルで気軽な方式を作った。

編集制限ルール

新しく作ったノートを編集できるのは長くとも寝る前まで、というルール。以後は編集も削除も禁止する。書き換えで過去の記録が分からなくなるなら、編集も削除も封じればいい——紙と鉛筆の日記なら必ず生じる物理的制約を取り戻す発想。就寝前までとするのは、脳が睡眠中にシナプスを刈り込んで記憶を整理し、その際に大部分を忘れたり記憶を捏造したりするため。記憶が鮮明なうちに記録すべきだと考える。

Obsidian にシステム的な編集禁止機能はないが、設定で新規ノートのデフォルトをリーディングビューにすると、作成直後は編集でき、一度閉じて開き直すと閲覧専用になる。簡単に編集へ切り替えられるが「できてもやらなければいい」という、制約を自分に課す運用で本領を発揮する。これにより過去のノートは改変されず、記録したいことは必ず新しいノートになり、思考の変遷が完全に保存される。

分類禁止ルール

階層構造による分類を禁止するルール。分類が難しいなら分類しなければいい、と問題の根本を手放す。日記を廃してノートの区別をなくし、タグとファイル配置にもこのルールを適用する。タグは回送(階層化)を禁じ、情報へ効率よくアクセスするための道標としてのみ使う。階層分類をやめることで、どこに分類すべきか迷う・分類が破綻して再整理が必要になる、といった問題が一切起きなくなる。

タグはプロパティに置くことを勧める。Obsidian の仕様上リーディングビューでもプロパティは編集でき、編集制限の例外としてタグだけは後から付け替えられて都合がよい。ファイルはノート・画像・コードを問わず年月の時系列ディレクトリ配下に保存する。作成日がディレクトリ構造として暗黙に記録され、git clone でメタデータの作成日時が失われても日付情報が残る副次的利点もある。

有向非巡回グラフという帰結

編集制限と分類禁止の2ルールにより、ノートのリンク構造は時系列的な単調性を持つ有向非巡回グラフ(DAG)が自然に形成される。新しいノートから古いノートへしかリンクできないためで、過去の自分の考えが一切改編されず時系列で保存される。さらに過去を振り返って新たな洞察が生まれたら、新規ノートを作ってリンクするだけでほぼ無制限に派生・拡張できる。忘れず、関連性を持って成長し続ける「第二の脳」と呼べるノート術だとし、このDAG構造から「ダグネシステム」と名付けた(命名は生成AIによるという)。

振り返りの機能群

脳は記憶だけでなく「思い出す」機能も重要、として複数の閲覧手段を頻度順に挙げる。最頻は Dataview で書いた、今日と直近90日に作成したファイルの一覧(日数は自由に変更可)。次にローカルグラフで関連ノートやタグを見て孤立ノートを検出する。Smart Connections は全ノートをAIに読ませ意味的類似性から関連ノートを自動提示するプラグインで、Smart Chat 機能ではノートを読ませてAIと対話できる(APIキーが必要だが Gemini 2.5 Flash の無料枠で個人利用なら十分)。ほかにタグフォルダ、モーダル表示のフローティングサーチ、スラッシュコマンダー、作成日ディレクトリへ自動配置する Templater、ソースコード埋め込みプラグインなどを併用する。締め切り効果でその日のうちに書き切る習慣がつき、ノート数の増加とネットワークの成長が継続の楽しさになると締める。テンプレートは GitHub で配布されている。

登場エンティティ・コンセプト

  • obsidian — 本ノート術の実装基盤となるノートアプリ
  • dagne-note-system — 編集制限と分類禁止で時系列DAGを編む自作ノート術
  • second-brain — 外部記憶として育てる個人の知識ネットワーク
  • zettelkasten — ネットワーク型ノート術。本方式の出発点で参照される

印象的な引用

書き換えて過去の記録が分からなくなってしまうなら、編集も削除も禁止すればいい。

忘れることなく、人間の思考のように知識の関連性を持って成長し続ける、まさに第二の脳と言えるノート術なのだ。